【ネタバレ】僕らのミライへ逆回転

観てきましたよ。
舞台はアメリカ貧民地区の貧乏レンタルビデオ屋。
変電施設を破壊しようとして全身に磁力を帯びてしまった
店の常連のバカ(ジャック・ブラック)が、
店長の留守中に店のビデオをぺたぺた触ったもんだから
中の映像が片っ端から消えてしまう。
ビデオを借りていったお客さんからは
「中身カラじゃないの! 明日までに『ゴーストバスターズ』用意しなさい!」
とか言われて、こりゃヤベェってんで、
店長の留守を預かっているバイト君と一緒に
デタラメな『ゴーストバスターズ』を撮影(勝手にリメイク)することになる。
ところが、それが評判を呼び、次は『ラッシュアワー2』を、
次は『ロボコップ』を、と注文が殺到しはじめる。
という映画。

Rewind

最初にこの映画のそんな内容をきいたときは、
もっと狂ってる映画化かと思ったんですけど、
実際、観てみたら思いのほか真っ当な感動作でしたね。
舞台のイメージは『リトルショップ・オブ・ホラーズ』、
物語の構造は『がんばれベアーズ』とか『メジャーリーグ』かな。
傑作なので、みんなも観るといいです。

ところで、ラストはこれだよね。

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大傑作!『言えない秘密』

台湾映画の『言えない秘密』を見てきました。
高校でピアノをやってる男の子
(まもなく30歳にならんとする監督自身がムリヤリ演じている)が、
同じ学校の女の子と音楽を通じて恋に落ちるラブストーリーです。

結論だけ言いますと、大大大傑作でした。
今年はこれまでいろんな映画に何度も「傑作、傑作」と騒いでいるので
いまいち信憑性が薄くなっているわたくしですが、
これホントのホントーーーに大傑作。
上映中に見ておかないとあとで絶対後悔しますよ。

よし、観に行こう! と思った方。
事前に公式サイトは見ない方がいいです。予告編も見ちゃダメ。
なんの予備知識も持たずに、
とにかく「傑作らしい」という言葉だけを胸に抱いて
劇場へ行ってください。今はそれしか言えません。

以下に劇場情報のページだけリンクを張っておきますが、
そこから他のページに行ったりちゃダメですよ!
http://ienai-himitsu.com/blog/theater/

あと、ビジュアルがなんにもないのも寂しいので、
本筋とはとくに関係のない、
卒業パーティーのシーンを載せておきますね。

Elvis
エルビスのそっくりさんマニア(それは俺か)も大満足!

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ひゃっほー!

ちと古いニュースですが、
『スーパーマン・リターンズ』は“なかったことに”されるらしい。
http://blog.livedoor.jp/hirobillyssk/archives/1163145.html

一旦世に送り出された作品をなかったことにするなんて、
ずいぶんひどい話だと思うんですけど、
平気でそういうことがされるようになった背景には、
アン・リー版の『ハルク』をなかったことにして
かわりに『インクレディブルハルク』として生まれ変わらせたり、
ティム・バートンの傑作シリーズがありながら
あえてリメイクをして大傑作『ダークナイト』が生まれてしまったり、
ということが影響してるんでしょうね。

でもなあー、
わたし『スーパーマン・リターンズ』大好きなんだけどなー。

アメコミヒーロ映画が作られるに際して、
個人的に「これは欠かせないだろう!」と思っている要素があって、
それは「ひゃっほーシーン」です。

主人公の青年が、秘めていた自分の超能力に覚醒したり、
あるいは、なんらかの理由でスーパーパワーを与えられたりした瞬間、
「ひゃっほーーー!!」
と歓喜の雄叫びをあげて大はしゃぎする場面のことを、
わたしは個人的に「ひゃっほーシーン」と呼んでいるのです。
そこをしっかり描いているヒーロー映画は、まちがいなく傑作。
たとえば、サム・ライミ版『スパイダーマン』ね。

Hya_spiderman


クモに噛まれたピーターが自室のベッドで目覚めると、
いつの間にか近眼が治っていて、なぜか壁がのぼれるようになっている。
さらに、手首からウェブが発射できることに気づくと、
屋上へあがって恐る恐る向こうのビルへ飛んでみて、
自分のパワーを実感するやいなや、
能力を全解放してマンハッタンをびゅんびゅん駆けめぐるーー。

この一連の流れはホント、快感でした。
見てるこっちまで「ひゃっほー!」って言いたくなります。

で、それよりさらにひゃっほー感に満ちあふれていたのが、
かの『スーパーマン・リターンズ』だったのですよ。

少年時代のクラークが、
自分は生まれつきスーパーパワーの持ち主であることに気がつき、
育った農場で飛びまわります。

Hya_superman
ひゃっほーーー!!

『バットマン』に足りないのはこれだよね。


……というような話を友達にしていたら、
これもひゃっほー!だと指摘されました。なるほど!

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『ギララの逆襲』

日本のエド・ウッドこと、河崎実カントクによる
『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一髪』を観てきました。

公式サイト
http://www.cinemacafe.net/official/guilala/

前半はすごくよかったです! 前半は!

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サミットのために各国首脳が集まった洞爺湖にギララが出現。
東スポ(実名かよ!)の記者スミレちゃんと三平くんは
取材のために派遣されるが、国防軍の警備が厳しく、
なかなかスクープをとることができない。
仕方ないので回り道をしようとしたところ、
林の奥にある怪しげな神社で謎の祭りを目撃してしまう。
うつろな目で踊り狂う村人達。
そして、拝殿の鴨居に施された透かし彫りには
ギララと思しき姿と、それに対峙する謎の魔神の像が……。

という案配で、この辺までは
昭和な怪獣映画の雰囲気が濃厚ですごくよかったのです!

サミット会場も、たびたび映る国旗のポールが
それとなくジャミラを意識していたり、
各国首脳を演じる外人さんらが往年の怪獣映画にありがちな
インンチキくさい外人っぷりでよかったし、
参謀役の黒部進氏が懐から取り出す指令マイクが
モロにベーターカプセルだったり、
怪獣の名前(ギララ)を子供に命名させたり、
「おお、わかってるな〜」という感じがうれしいです。

でもなー、後半、謎の魔神の存在が明らかになっていくにつれて、
せっかくの王道っぽい怪獣映画テイストが、
どんどん『大日本人』になっていっちゃうんだなー。
せっかく積み上げたものを、
カントク自らが悪フザケに貶めてしまったようで、
それはすごく残念でした。

ところで、オープニング時にメインキャストの名前が出るんですけど、
そこに「ジーコ内山」ってありまして、
河崎映画にジーコ内山。しかも舞台はサミット会場。
となれば当然あの人が……?
と期待していると、その期待の通りにあの人が登場。
タイミングが絶妙で爆笑でした。
この展開は今後もずーっと続けて欲しいですね。

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『The Dark Knight』

バットマンシリーズとして、だけじゃなくて、
今年の公開作の中でもいちばんの大傑作なんじゃないの?
と、前評判テッカテカで絶賛黒光り中の
バットマン最新作『The Dark Knight』を観てきましたよ。

いや凄かった。こりゃたしかに大傑作。

今回、絶対悪というか純粋悪というか、
とにかくバットマンを困らせるためだけに登場する
ジョーカー(ヒース・レジャーの演技)がずば抜けてます。
口唇の左右が切れてひきつれている、という設定だからか、
喋りながらときどき空気が抜ける音を出したり
セリフを言い終えるたびに舌をちろっと出してみせるのが
本当に気持ちわるくて、でも悪の魅力に満ちています。

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今回は“選択”というのが全編を貫くテーマになっていて、
たとえばジョーカーは、
「バットマンの正体」と「市民の命」どっちをとるか?
「友人」と「恋人」どっちを助ける?
といった選択を突きつけてきたり、
後半ではそれをさらにエスカレートさせて、
「市民を満載した船」と「囚人を満載した船」どっちを爆破する?
なんていう究極の選択もぶつけてきます。

あるいは、ブルース・ウェインの友人である検事が
いつもコイントスで運命を決めている、という描写なんかも、
選択することの意味を観客に問いかけているのでしょう。
そして、検事が運命の半分をむしり取られることになる後半の展開は
本当に見事のひと言でした。

バットマンとかとスパイダーマンとか、
アメコミ映画って1本の映画に悪役を複数出すでしょう?
あれって映画がごちゃごちゃしてうるさくなるから嫌いなんですけど、
その点でも『ダークナイト』でのトゥーフェイスは
あっと驚く出現の仕方をしていて、本当に見事でしたね。
(造型はサム・ライミっぽいけど)

ところで、どんな真面目な映画を観ているときでも
ついバカ場面を探してしまうわたしですが、
病院を爆破中のジョーカーが起爆装置の不調で
カチカチカチ……あれ? カチカチ、あれ? ドカーン!
というシーンがコントとして最高の間で爆笑もんでした。

あと、激しい攻撃をうけて大破したバットモービルから、
なんかヤケクソっぽいバイクで脱出するシーンも
たいへん微笑ましくてよかったです。

The_dark_knight

とりあえずこの2大名場面を胸に抱いて、
次回作(まだ続くよね?)を待つとしましょう。

付録:お薦め! よそ様のblogの感想集
「ダークナイト」を観ましたよ/よだれ一滴
俺の「ダークナイト」/ACID TANK
ダークナイト 鬼気迫る傑作/su1さんのはてなダイアリー
21世紀の「悪の華」-「ダークナイト」/THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE
「ダークナイト」を見たゼ!/空中キャンプ
映画「ダークナイト」/ラブフール

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『トワイラトシンドローム デッドクルーズ』

トワイラトシンドローム デッドクルーズ』を観てきました。

優等生の春香は、高校時代の友達を誘って船旅に出発します。
メンバーは春香の他に、いじめっ子の優子、いじめられっ子の絵里、
ヤリマンの美知、ヤリチンの一平、
一平の友人で春香に惚れている吾郎、といった6名。

ポン子が学生だった頃は、いじめる側にせよ、いじめられる側にせよ、
わざわざ気の合わない奴と一緒に遊んだりしなかったけど、
いまの若いひと見てるとそうでもなかったりするよね。
あれってなんだろう。心が広いのか、あるいはむしろ残酷なのか。

ともかく、なんで君ら仲悪いのに一緒に旅行いくの?
っていう組み合わせで、旅は始まります。
そして、この旅の始まりは、ゲームの始まりでもありました。

彼女らが乗船すると、
赤いフード姿の穴吹工務店のCMみたいな少女と出会います。
このあなぶきんちゃんが1台のNintendo DSを差し出し、
ひと言「このゲームをクリアして」と告げて去っていくのです。

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はじめは馬鹿にしていた彼女らですが、
絵理がDSを操作すると、それに連動して椅子が出たり消えたり、
ゾンビが出たり消えたり、仲間が死んだり生き返ったり、
誰かが押してるトゲトゲの壁が迫ってきたり、
ゲームと現実が連動しているとしか思えないことが次々起こり、
いよいよ本気にせざるをえなくなります。

Dead2

タイトルにもなっている『トワイラトシンドローム』というのは、
人気のホラーゲームで、これはその映画化……ということですけど、
見ていてそうじゃない! と感じましたね。
これは『トワイラトシンドローム』よりもっと恐ろしいもの、
『ゲーム脳の恐怖/森昭雄』を完全映画化しているのです。

スクリーンの中では、一見すると
不条理なゲームに巻き込まれた若者達の悲運や、
謎の殺人者の恐怖を描いているように見えるでしょう。
けれど、それ以上に恐ろしいのは
「これはゲームだから」とこの機会を利用して復讐し始める
いじめられっ子の心の闇や、
通風口の中でクマのぬいぐるみを拾ったときに
つい「アイテム?」と口走ってしまう青年の
ゲーム脳っぷりなのですよ。

ゲーム脳、それは恐ろしい病です。
そして、毎回映画を撮るたびにいろんなホラーからの引用を散りばめ、
シナリオもひと捻り半ぐらいして予想外のところへ着地させる
古澤監督の“映画脳”ぶりは、もっと恐ろしい……。

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「カントクっ、演技指導するフリしてお尻さわったでしょぉぉ!」

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『クライマーズハイ』

『クライマーズ』を観てきたわけですが、驚きました。

これはものすごいド傑作ではないですか。

とりあえず『接吻』と『アフタースクール』はブチ抜いて、
今年の邦画ではナンバーワン。
個人的な好き嫌いもあるはと思いますが、
『クライマーズハイ』はモロにわたしの好みど真ん中で、
ただただその迫力に圧倒されました。

冒頭、例の日航機の墜落事故が発生して、
舞台となる北関東新聞社からも初日に記者を2名送り込むんですけど、
そこで目撃することになる現場斜面の再現度がすごいんですよ。

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べつに地獄絵図をリアルに見せているわけではなくて、
(遺族感情への配慮もあるでしょうし)
現場の凄惨さは、ほとんど映像としては描いていないのです。
墜落した遺体なんかほとんど描写されません。

でも、一歩足を踏みはずせば滑り落ちそうな急斜面のロケーション、
痛々しくめくれ上がって散乱する機体の破片などの小道具、
頭上でバリバリと轟音を立てるヘリと、プ〜ンとうなるハエの羽音、
火災のあとの煙が周囲に立ちこめるエフェクト、
茫然と立ちすくむ消防団、記者、自衛官ら俳優陣の芝居。
それらの要素が渾然一体となって、
あの墜落現場の「絶望感」がものすごい迫力で伝わってくるんです。
これは本当に見事だった。

で、いきなりそういうものを突きつけてくるもんだから、
この方向で押していく映画なのかなーと思ったら、
事故はこの映画のごく一部でしかなくて、事故そのものを描くというよりも、
この事故をどう新聞紙面で採り上げていくか、
地元新聞記者たちの戦いを描くことが主題の物語だったんですね。
(原作読んでなかったので、観るまでわからなかった)
かといって、群像劇を描くために事故を利用しているような感じも
まったくしないので、そういう点でも印象がよかった。

とにかく、俳優陣が皆芸達者揃いで素晴らしかった。
日本中の巧い役者だけを揃えたんじゃないか、という感じです。

新聞社社長の山崎努の脂っこさと骨っぽさが同居した感じ。
主人公の堤真一に対立する上司役の遠藤憲一の酷薄さと、
やはり対立する販売部部長の皆川猿時のねちっこいヤな奴感。
スクリーン掻きむしりたくなるほどよかったです。

とくに素晴らしかったのは、墜落1日目の現場に行って
あまりの衝撃で精神に異常をきたす神沢記者役の滝藤堅一。
この人が、全権(臨時編集長)の堤真一に詰め寄るシーンなんて最高でした。

わたしはどんな映画でも原作と映画とは切り離して考えているんですが、
これは原作もちゃんと読もう、と思わせてくれる映画でした。

いやー、自分が原田眞人の映画を絶賛する日がくるとはなー。
(どちらかといえば嫌いな監督だった)

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『先生、夢まちがえた』

というタイトルの映画です。

渋谷のユーロスペースで「映画美学校セレクション」
http://www.eigabigakkou.com/festival/index20080627.html
というイベントをやってまして(もう終わりました)、
最終日に『オトシモノ』監督の古澤健さんが トークショーをやるそうなので、
ちょっくら冷やかしに行ってきました。

トークの内容は現場で見た人の特権なのでここには書きませんが、
主演俳優の3人が3人とも
ヒッピー風の服装(表現が古いネ)だったのがおかしかったです。
役者さんたちのあいだで流行ってるんですかね?

で、上映されたのが「先生、夢まちがえた」という作品。

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あらすじ:
妻と幸せに暮らす塾講師のケンイチが、
ある日、生き別れだった弟のコウジと出会う。
仕事を世話してやる兄だったが、
些細なことから歯車が狂いはじめて
最後は殴ったり、殴られたり、
ひとが死んじゃったり……。

40分の短編ながら二転三転するシナリオと、
それをスムーズに見せる的確な演出で、予想以上によかったです。
弟役の濱田リクという役者さんがいい味を出してましたね。
仕事を世話しようとする兄に対して、
「(せっかく紹介してもらっても)おれ、なんにもできないよー」
って素っ気なくつぶやくところとか、本当によかった。
河原乞食にしてはちょっと小綺麗すぎたけど。

あと、ラストである人物が死体をボートに積み込んで
川に流そうとするんですけど、
そのときに背景で川の上流からアヒルが3羽流れてきて、
画面中央でちょっと留まるんですね。
手前で死体と格闘する人間がいて、その奥でアヒルがガーガー。
これはまったく計算外だったろうけど、「神が宿ってる!」と思いました。

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デカイ!『クローバーフィールド』の……

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080404/1008894/?ST=ent

 ニューヨークに巨大っぽい何かが出現する映画らしい、ということ以外はすべて秘密にされていた『クローバーフィールド』ですが、まさか巨大な何かの正体が「脚本家さん(写真右端)」だったとは!

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人喰い映画祭

当「按図索駿」の兄弟ブログとして始めた「人喰い映画祭」ですが、
現在はJUGEMに引越をして、だいたい毎日更新中です。
ブックマークなどされる場合は、以下のURLでお願いします。

http://hitoqui.jugem.jp/

ココログ版「人喰い映画祭」は、本日をもってデータ削除いたしました。
見切り発車でいろいろご面倒おかけしましたこと、お詫びします。

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