ケータイ小説の読者層
ポン子が住んでるよい町は、千葉県北部の某所にあります。このあたりには、巨大ショッピングモールがいくつも建っており、そこにさえ行けば、衣類から食品、薬品、書籍、CD、工具、玩具、そしてシネコンにゲーセンと、買い物から娯楽までなんでも賄えるようになっています。毎週末には家族連れがクルマでやってきて、カートに一週間分の買い物を詰め込んで帰ってゆくという、良く言えばアメリカのサヴァービアのような、悪く言えばチバラギDQNな感じの、ライフスタイルを送っているわけです。
そんなショッピングモールの中の、本屋さんで見かけた光景。
これは本屋さんの平台——すなわち店頭に新刊書やベストセラーが平積みにされた台なんですが、手前の2列がなんかヘンじゃないですか?
後列に積み上げられている本は、ちゃんと中身のページがみっちり詰まっています。書物なんだから当たり前です。でも、手前にある2列の本は、数冊ずつ積んであることは間違いないのだけど、なんだかスカスカしているでしょう?
これ、アップで見ると、こんなんなってるのです。
そうなのです。透明プラスティックのケースに、表紙カヴァーだけを入れた“サンプル”なんです。そして、このような処理がされている2列というのは、すべて“ケータイ小説”なんです。というか、普通の小説にはこんな処理はされておらず、ケータイ小説だけにこのような処理が施されているのです。
さて、そのわけは?
わかってるけど、書きません。